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【 2024/04/26 22:04 】
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大江 健三郎さん著作の『二百年の子供』

2012092401.jpg

を読みました。

楽しくて、面白かった。
とてもよかったです。
また、この小説には、
自分にとって大事だなぁと思うことがたくさん書かれていました。
とくに自分のこころに響いてきた言葉を引用します。

≪大切なことは、また危ない感じのことは、それをいう前にひとつ深呼吸して、
それでもまだ、いいたいと思えばいうといい。
この深呼吸は、言葉に力をつけることにもなる、、、≫

---------------------------------------------------------------------------------------
(Amazon.co.jpより)

ノーベル文学賞受賞作家大江健三郎といえば、
読者に高度な解読のレベルを求める構築性の高い作品の作者というイメージが付きまとうが、
大江自身、「私の唯一のファンタジー」と述べている『二百年の子供』は、
大江作品には珍しく子どもから大人まで幅広い層に読まれうるジャンル的特性を備えた作品である。

物語の主人公は、小説家を父にもつ3人のきょうだい。
養護学校に通う長男で18歳の真木は音楽に並々ならぬ才能を発揮し、
中学2年生の長女あかりはそんな兄を大切に思い、
中学1年生の朔は抜群の行動力と思考力で兄と姉をサポートする。
彼ら「三人組」は、父の生まれ故郷の四国の森に伝わる「童子」と呼ばれる特別な子どもが、
地元の人が「千年スダジイ」と呼ぶシイの木のうろの中に入って行きたい場所をねがいながら眠ると、
その場所に行くことができるという言い伝えを耳にする。
彼らは夏休みのあいだ「森の家」に滞在し、
父の友人であるムー小父さんの助けを得て、去年亡くなった祖母に会いに行くためにうろの中で眠る。

「三人組」は真木と心通わせる柴犬の「ベーコン」に導かれながら、
120年前に村の危機を救ったメイスケさんや、103年前のアメリカで生活する日本初の女子留学生に会いに行く。
旅の最後に「三人組」が選んだのは、2064年の未来。
そこで彼らは驚くべき光景を目にすることになる。

1864年から2064年の200年の時空を行き来する「三人組」の行動を通して描かれるのは、
過去と未来を規定する「いま・ここ」の重要性だ。過去はいまにつながり、未来はいまに溶け込んでいる。
過去、現在、未来というひと続きの歴史的連続性の中に、
想像力を駆使して積極的に自身を位置づけてみること。
そこから、個人と歴史の新しい関係がかたちづくられる。
大江はそのような人間を、若い世代への呼びかけと期待を込めて「新しい人」と定義する。
自由な精神で「未来」につながろうとする子どもたちをめぐる物語は、
和解と共存に根ざした新しい歴史認識を読者にもたらすことになるだろう。
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この小説を書くにあたって、
大江さんは、
フィリパ・ピアス著作の、
『トムは真夜中の庭で』
がすごく心に残っているという記事を読みました。

『トムは真夜中の庭で』は、
どんなものがたりなのかとても興味が湧いています。
今度、読んでみようと思っています。

今日もブログを読んでくれてありがとう。
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【 2012/09/24 13:17 】
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瀬戸内 寂聴さん著作の
『奇縁まんだら 終り』

2012082901.JPG

を読みました。

ほんとに愉しくてスラスラと読めてしまいます。

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『奇縁まんだら 終り』

瀬戸内 寂聴 (著)

(amazon.co.jpより 内容紹介)
寂聴さんのみぞ知る各界の第一線で活躍した物故者136人との秘話を綴った、
5年に及ぶ日経人気連載エッセイ、遂に完結!
東日本大震災への鎮魂の意味も込め、現在の日本の骨格をつくった人達の力を呼び覚まします。
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今作でこのシリーズがおわりなのは、
なんだか残念に思います。(・v・`●)

今日もブログを読んでくれてありがとう。

【 2012/08/29 09:25 】
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西 加奈子さん著作の『きいろいゾウ』

2012071501.jpg

を読みました。

とっても好き。
ものがたりのはじめのほうでいいなぁと思ったところがあります、
そこを引用します。

≪ここは決して静かなところではない。実はとても賑やかなのだと、来てすぐに気付いた。
私たちはただそこに座っていれば、いろんな音を聞くことが出来た。
太陽が草を焼くじりじりとゆう音、何かが草むらを動くかさかさとゆう音、
大声でおしゃべりする虫たちの音、飛行機が残していったさよならの音。
どれも私たちにこう言ってくれる、遠慮しないで!
私たちは堂々と大声で笑って、いつまでも座り込んで、
時おりどたどたと走って、そして大きな鼾をかいて眠るのだ。≫

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『きいろいゾウ』
西加奈子(著)

内容(「BOOK」データベースより)
その昔。少女は、病室できいろいゾウと出会った。
青年は、飛ばない鳥を背中に刻んだ。
月日は流れ、都会に住む一組の若い夫婦が、田舎の村にやってきた。
妻の名前は、妻利愛子。夫の名前は武辜歩。
ツマ、ムコさんと呼び合う、仲のよいふたりだった。
物語が、いま、はじまる。最新にして最深の、恋愛長編小説。
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読んでいて、ものがたりの途中から、
表現の仕方がなめらかに変化していってるように私は感じました。
(*'▽'*)
なんだか不思議な感覚でしたが、すごくよかったです。

そして最後にもうひとつ引用します。

≪わたしは眠ります。
それがそこにあることを、知っているから。
わたしは、安心して眠ります。
それがそこにあることを、知っていたから。≫


今日もブログを読んでくれてありがとう。

【 2012/07/15 08:15 】
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夏川草介さん著作の『神様のカルテ2』

2012052901-2.jpg

を読みました。

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『神様のカルテ2』
夏川草介 (著)

(Amazon.co.jp 内容紹介 より)
医師の話ではない。人間の話をしているのだ。

栗原一止は夏目漱石を敬愛し、
信州の「24時間、365日対応」の本庄病院で働く内科医である。
写真家の妻・ハルの献身的な支えや、頼りになる同僚、
下宿先「御嶽荘」の愉快な住人たちに力をもらい、日々を乗り切っている。
そんな一止に、母校の医局からの誘いがかかる。
医師が慢性的に不足しているこの病院で一人でも多くの患者と向き合うか、
母校・信濃大学の大学病院で最先端の医療を学ぶか。
一止が選択したのは、本庄病院での続投だった(『神様のカルテ』)。
新年度、本庄病院の内科病棟に新任の医師・進藤辰也が東京の病院から着任してきた。
彼は一止、そして外科の砂山次郎と信濃大学の同窓であった。
かつて“医学部の良心"と呼ばれた進藤の加入を喜ぶ一止に対し、砂山は微妙な反応をする。
赴任直後の期待とは裏腹に、進藤の医師としての行動は、
かつてのその姿からは想像もできないものだった。
そんななか、本庄病院に激震が走る。
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『神様のカルテ』もよかったですし、
『神様のカルテ2』も、ほんとよかった(*'-'*)
かなしいけれど、やっぱりあったかい。

今日もブログを読んでくれてありがとう。
【 2012/05/29 14:22 】
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夏川草介さん著作の『神様のカルテ』を読みました。

2012052901-1.jpg

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『神様のカルテ』
夏川草介 (著)

(Amazon.co.jp 内容紹介 より)
栗原一止は信州の小さな病院で働く、悲しむことが苦手な内科医である。
ここでは常に医師が不足している。
専門ではない分野の診療をするのも日常茶飯事なら、睡眠を三日取れないことも日常茶飯事だ。
そんな栗原に、母校の医局から誘いの声がかかる。
大学に戻れば、休みも増え愛する妻と過ごす時間が増える。
最先端の医療を学ぶこともできる。
だが、大学病院や大病院に「手遅れ」と見放された患者たちと、
精一杯向き合う医者がいてもいいのではないか。
悩む一止の背中を押してくれたのは、
高齢の癌患者・安曇さんからの思いがけない贈り物だった。
第十回小学館文庫小説賞受賞作。
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こころがあったかくなる小説でした。

以前から何度も考えてきた、
「延命治療」
というものについて、この本を読み、また考えました。

小児の場合、老齢の場合や、そのほかのケースにおいても、
違うと思いますし、
その、時と場合によっても、
「最適であろうと考えて」おこなう処置も違うはずです。

何度も考えてきましたが、
いまもなにが是なのか、なにが非なのかわからないままです。
(「是」と「非」があるのかも、正直まだわからないのですが、、、)

でもひとつだけ、自分のなかにはっきりとしたものはあります。
「生きよう」
と、する気持ちそれを応援したい!!
その思いです。

最後に、この本を読んで、
いちばん私のこころに残った箇所を引用します。

《私は改めて実感する。悲しむのは苦手だ、と。》

今日もブログを読んでくれてありがとう。


【 2012/05/29 14:21 】
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小出裕章さん著作の『原発のウソ』

2012051101-1.jpg

を読みました。

原子力発電はやっぱり危険です。

読んでいて衝撃が走ったところを引用します。

《そもそも、「地震大国」の日本は原子力発電所を建設していいような国なのでしょうか。
大地震というのは世界のどこでも起こるわけではありません。
太平洋を囲む一帯と、中国から地中海へ抜ける一帯に集中しています。
それ以外では基本的に大地震はめったに起こっていません。》

そうなのですね、、、
発電所を日本につくってしまったことが間違いだったのですね。。。
(もちろん、他の国にあってもいいはずがない!ことにも言及されいます)

そして、
いちばん胸に突き刺さったところも引用します。

《被害を福島の人たちだけに押し付けてはならない》

そうですよね。。。

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『原発のウソ』
小出裕章 著

内容紹介
(Amazon.co.jp 内容紹介 より)

危険性を訴え続けて40年
“不屈の研究者”が警告する原発の恐怖
“安全な被曝量”は存在しない! 原発を止めても電力は足りる!
いま最も信頼されている原子力研究者の、3.11事故後初の著書

著者の小出裕章氏は、かつて原子力に夢を持って研究者となることを志した。
しかし、原子力を学ぶうちにその危険性を知り、考え方を180度変えることになる。
それ以降40年間、原子力礼賛の世の中で“異端”の扱いを受けながらも
その危険性を訴え続けてきた。
そんな小出氏が恐れていたことが現実となったのが、
2011年3月11日に起きた福島第一原発事故だった。

原発は今後どうなる?
放射能から身を守るにはどうすればいい?
どのくらいの「被曝」ならば安全?
原発を止めて電力は足りるの?
など、原子力に関するさまざまな疑問に
“いま最も信頼されている研究者”がわかりやすく答える。
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原子炉を再稼動なんてさせてはいけないとあらためて感じました。
廃炉へと進んでいってほしいです。

今日もブログを読んでくれてありがとう。

【 2012/05/11 11:18 】
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灰谷健次郎さん著作の『いのちまんだら』

2012050101.jpg

を読みました。

この本のなかには、
灰谷健次郎さんと作家の江國香織さんが、
子供について対談をされているところがあります。
たいへん興味深く読みました。

灰谷さんは、子供たちにまごころをこめて向き合い、見つめ、
また、ひとに真摯に接してきたからこそ、
この本に書いてあるような、考え方、行動ができるのだなと思います。

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『いのちまんだら』
灰谷健次郎(著)

内容(「MARC」データベースより)
一つの命は、決して他者の命に奉仕するためにあるのじゃない。
沖縄での生活、母への思い、子どもたちの心、マスコミのありかた…
朝日新聞の好評連載などをまとめたエッセイ集。
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しっかりと考えなおすことのできる、とても勉強になる本でした。

今日もブログを読んでくれてありがとう。



【 2012/04/30 22:54 】
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